Glock用のFETデバイスを自作する

標準

前回はメカボの分解と整備を行いました。また、トリガースイッチが完全に焼けてしまっていた事を確認したので、今回は接点焼け対策としてFETデバイスを導入したいと思います。

FETデバイスとは

電動ガン業界におけるFETデバイスとは何かを簡単に説明しておきます。電動ガンにはトリガースイッチという、バッテリーから送られてきた電気をモーターに送る・遮断するためのスイッチがあります。このスイッチには高電圧がかかるので接点がスパークを起こし、焼けてしまうことが多々あります。

接点焼け1

↑前回取り出した焼けてしまった(接点焼け)スイッチ

接点焼けを起こしたスイッチは通電性が悪くなり、トリガーを深く引かないと動かなくなったり、最悪の場合は銃が動かなくなります。そんな接点焼けを防ぐために登場したのがFETデバイスになります。

トリガースイッチをFETに置き換えることでスイッチ間に高電圧がかからなくなり、接点焼けをほぼ完全に防ぐことが出来ます。

つまりトリガースイッチを機械スイッチから電子スイッチに置き換えるためのものですね。

FETデバイスは色々なカスタム業界から発売されているのですが、値段が馬鹿みたいに高いものが多いです。接点焼けを防ぐために何千円も投資するのは馬鹿らしいので自作しようと思います。しかし、電子工作なんてロクにやってことが無いので色々調べてから取り組みました。

FETの材料

まずは材料を調達しましょう、とりあえず秋葉に行けばなんでも揃います。

FETの材料たち

とりあえずメインになりそうなパーツたちです。FETは案外簡単に作れるので材料も少なめです。

買ってきた物一覧

  • FET×3個(IRLB3034PBF 40V195A) 高電圧・高負荷にも余裕で耐えられる物、1個300円ぐらい
  • 100Ω抵抗(100個入り) カーボン抵抗の普通のやつ、1/2Wとか書いてあったがよくわからない…
  • 30KΩ抵抗(100個入り) こちらもカーボン抵抗、1/2Wのヤツ
  • SBD(SR54F 40V5A 10個入り) SBDを作るの時に使うので購入、小さくて高性能
  • オヤイデ電気の導線(太さ2mm 長さ1m) 効率が良さそうな導線を購入
  • 収縮チューブ(3種類)

FETは色々な種類がありますが、今回はIRLB3034PBFというのを選んでみました。40V195Aというかなりの高電圧、高負荷にも対応出来るので、カスタム済みの電動ガンやリポバッテリーで運用している人におすすめです。

FETの仕組みについて

ネットで調べると自作FETの回路図が出てくるのですが、よくわからないので結線図と呼ばれるものを書いてみました。

FETの結線図

が正極、が負極、が信号線を表しています

上の結線図をみて、電気の流れを順番に辿っていきます。

負極側

  • まずバッテリーから流れた電気がFETのSource端子からFETに流れます。しかし流れてきた電気はFETで遮断されます。
  • Gate端子に接続された信号線がスイッチが入ったことを確認します。すると遮断されていた電気がDrain端子から流れる様になります。
  • バッテリーの電気がモーターに流れるようになるので、モーターが回り、弾を発射します。

正極側

こちらは特に難しいことは無いですね。バッテリーから送られてきた電気をそのままモーターに送ります。途中にヒューズを挟んであげると、いざという時のセーフティーになってくれます。また信号線を接続する必要があります。

電気をFETに送り、信号線が接触したことを感知するとモーターに電気を送る仕組みです。信号線は微弱な電流しか流れないので、トリガースイッチがスパークを起こすことがなくなり、接点焼けを防ぐことが出来ます、案外単純な仕組みです。

テスト動作

とりあえずテスト動作させてみましょう、ハンダ付けしてしまうと色々面倒くさいので、ブレットボードで作ってみました

テスト動作

一応動作しました…配線がカオスなことになっていますが、実際に作るとコンパクトにまとまるので大丈夫です。

電圧が6.65Vになっているのはパワーソースが電源装置だからです。

 

FETの組み立て

では実際に作っていきます。今回作るFETは電動ハンドガンに組み込むので、なるべく小型になるように作って行こうと思います。

まずは30KΩ抵抗の取り付けです。

FET作成

GateSource端子をつなげるように接続します。今回使ったFETは金属フランジ(穴が開いてる金属部分)なので、ショートしないように抵抗を収縮チューブで包んで絶縁します

またFETにハンダ付けをする際はFETが加熱されすぎないように注意してください。FETは熱に弱いらしいので下手すると壊れてしまいます

抵抗とFETの端子をハンダ付けしたら次の工程に移ります。

FET作成2

次はGate端子100Ω抵抗信号線を取り付けます。信号線は適当な導線で大丈夫です、かなり雑ですがまあ大丈夫だと思います…

Drain端子にはモーターに接続する為の導線を取り付けます、この導線は高効率なものがいいですね

とりあえず収縮チューブで覆ってしまえば見た目は誤魔化せます。

FET作成3

100Ω抵抗も熱収縮チューブで覆ってしまいましょう。

その後はSource端子にバッテリーと接続するための導線をつけます。この導線も高効率なものがいいです、こちらも熱収縮チューブで覆います。

FET作成4

その後は大きめの熱収縮チューブで全体を覆ってしまいます。金属フランジは放熱の役割があるので、少しだけ出しておくと良いと思います。

以上で自作FETデバイスの完成です、思っていたより小型に出来ました。

自作FETデバイスを組み込んでみる

というわけで早速組み込んで行きたいところですが、現在Glock18Cのスライドが改修工事中なので、フレームに乗せる程度になります。

しかし仮組み時の写真を撮り忘れたのでこんなものを作ってみました。↓

組み立てイメージ図

組み立てイメージ図です。

FETは今回制作した物をイメージしているので少し分かりにくいかもしれません。

画像だけだと理解し難いので各部の説明をしていきたいと思います。

 

%e4%bf%a1%e5%8f%b7%e7%b7%9a信号線の説明

まずはモーターの正極に接続されている赤い導線(2)、これはトリガースイッチへ繋がっています。また同じ場所にハンダ付けされている赤い導線(1)はバッテリーへと繋がります。

ちなみに信号線?に該当する部分はトリガースイッチの端子になります。またヒューズは今回は使いませんでした。

 

信号線2 信号線2 図解

次はもう一本の信号線(2)についてです。こちらはFETから生えてる白い導線になります、赤い導線とは別のトリガースイッチ端子に接続します。

 

次はメカボの裏側に移ります。

メカボ裏の説明 メカボ裏 図解

導線1というのはFETのDrain端子に接続されている導線のことです。メカボの裏側を這わせてモーターの負極側に接続します。

 

次はバッテリー関係です。

バッテリー関係バッテリー関係 図解

赤い導線(1)はバッテリーの正極側に接続します。

導線2というのはFETのSource端に接続した導線です、バッテリーの負極側に接続します。

問題点と注意点

FETはGateSource間の電圧が低くなると、内部抵抗が増加し発熱してしまいます。バッテリーというのは電動ガンを動かしている時に一気に電圧が低下しているので、電圧低下が大きいバッテリー(ニッカドやニッケル水素)を用いるとFETが一気に発熱していまいます特に電池切れに近い状態のバッテリーは危険です

ちなみに放電能力の高いバッテリー(リポやリフェバッテリー)では基本的に発熱することはありません。容量が多いニッケル水素バッテリーなども大丈夫みたいです。

実際にFETをフレームに組み込んでみたところ、スライドがしっかり入らなくなることを確認しました。(画像なし)スムーズに組み込むためにはインナーバレルカバーを削る必要がありそうです。

 

マルイ純正バッテリーだとスペースに余裕がなくなるという点と、FETが発熱することを考慮するとリポバッテリーを導入したほうが良いかもしれません。というわけで早速リポバッテリーを購入してみました

次回はSBDの作成とリポ導入についての記事を書きたいと思います。

 

 

 

投稿者プロフィール

sotaro_04
主にエアガン関係の記事を書いています。
カスタムが得意なので、記事もカスタム関係をメインに書いています

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